おばあちゃんが、認知症になってしまった。

いつも何でもかんでも仕事をこなしてたおばあちゃんは、認知症になってからいつもぼーっとするようになっていてた。

急に怒り出したり怒り出したと思ったら急に優しくなったり私はついていけなかった。

ある冬の日、その日は久しぶりにに雪が降った。

おばあちゃんのことはみんなあまり気にせず、いつもほったらかしだった。

その日私はいつの間にか寝てしまっていておばあちゃんのことを見ていなかった。

次、目を覚ました時おばあちゃんはいなかった。

家中どこを探してもおばあちゃんがいないのだ。

すぐ家族に電話して町中探し回った。

警察にも探してもらいやっとおばあちゃんがみつかったのだ。

家から遠く離れた公園のベンチにおばあちゃんは座っていた。

おばあちゃんのまわりには雪が積もっていてとても寒そうだった。

どうしてあんな場所にいたのか聞かれた。

おばあちゃんは、「雪を探しに来たんだよ」ってしわがれた声で言った。

私は小さい時、迷子になりこの公園で見つかったのだ。

あの時、私を見つけてくれたのはおばあちゃんだった。

さみしくって怖かった。

一人ぼっちの私を見つけてくれたのは、おばあちゃんだったんだ。

そして家族がむかえに来るまで、ベンチで一緒に手を繋いで待っていた。

あの時助けてくれたおばあちゃんの優しい手は、もうシワだらけで小さくなってしまったけど、今もあの時と同じ優しい手だった。

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