事故の日から二日後が、妹の誕生日だった

母親のこと
1年ほど前、両親が死んだ。

東京に出てきて数年、正月ぐらいしか帰ることの無かった俺は仕事を放り出して慌てて帰郷した。

家に帰ると半狂乱で妹が抱きついてきた。

事故で即死だったのが唯一の救いだったかもしれない。

その後、警察に行って事故車両を見せてもらった時、一緒に渡された物があった。



燃えて炭化してしまったに近い状態の財布と靴。

女物の靴は、大柄な母にしてはサイズが小さく少し不思議に思っていた。

でも、財布を空けて気がついた。

事故当日の日付の入った靴屋のレシート。

間違いない、妹の誕生日プレゼントだったんだと。

事故の日から2日後が、妹の18回目の誕生日だった。

あれから1年、東京に来て最初はほとんど口を聞かなかった妹もなんとか立ち直ったような気がする。

だけど、実家においてきたあの靴、あれをいつあいつに伝えるべきか、未だに迷っている。

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